本とCDの日々(仮)
個人的に気に入った本や気に入らなかった本や時にCDやDVDの感想を書いたり書かなかったり。
2006/04/27
TITLE:「 プレイズYMO 」
| プレイズ・ワイエムオー(初回限定生産) セニョール・ココナッツ (2006/04/26) 3Dシステム この商品の詳細を見る |
YMOのカバーアルバムなんてそれこそ掃いて捨てるほどあって,新しいの出る度に幾ばくかの期待で聴いてみるんだけど,違う,先輩これYMOじゃないッスよ・・・というような苦い経験がYMOマニアなら必ずあるはず。YMOというのは実は音楽ではないんです。哲学なんです。スタンスなんです。つまり生きる姿勢なんです。だから解釈の問題になる。そうなると前述のような「違うよ・・・」ってことになりがちなんですが,今回は久々イイよ。
セニョール・ココナッツことアトム・ハート(昔細野さんとHATというユニット組んでた)によるラテン・ミュージック化したYMO, とにかく一聴すると大爆笑なんですが,これが聴きこむと実によく出来てるんですよ。「Tong Poo」なんて初めからマンボじゃなかったっけ? と思うくらいはまりまくり。妙にメロウに始まる「Rydeen」とかね。選曲も渋くて「Music Plans」やら「Pure Jam」まであるからマニアも安心。考えりゃ今でもマニアたちは,YMOのライブ音源でのりまくってるわけだからラテン化は実は大正解なんじゃないの?
去年出た,といぼっくすの「Acoustic YMO
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2006/04/25
TITLE:「 菜の花畑のむこうとこちら 」
| 菜の花畑のむこうとこちら 樹村 みのり (2006/04/19) 朝日ソノラマ この商品の詳細を見る |
何の予備知識もなく本屋でこの本を見つけたときは,うわ〜っと思いましたね。まさかまさか樹村みのりまでマンガ文庫になる時代なんだ。「菜の花畑」を新刊で読めるなんて,今の若い人びとが羨ましいと思うが,肝心の若い人びとは読んでくれるのかしら。今この独りよがりなブログ読んでくれている人の中で,この本読んだことない人は,だまされたと思って読んで欲しい。
カバー裏の作者コメントで,「読み終えて本を閉じたとき,読む前よりもほんの少しだけしあわせな気持ちになっていただけたら」とあります。確かに幸福な気持ちになりますが,それよりもこの作者の本領は例えば本書の86ページ,親に叱られて萎縮する子供,それを見つめる視線の持って行き場のないやるせなさに,その瞬間のどうしようもない切なさにあると思います。この作者の視線は,作品によっては時に女性性が強すぎて,やや引いてしまうときもありますが,この子供の感情の起伏(ああ何て平凡な言い回し!)を見事に画として捕まえられるところこそ,この作者の他のマンガ家にはない美点だと思います。今回およそ25年ぶりに読み返したわけですが,やはり素晴らしいです。何度も泣きそうになりました。凡庸な感想で申し訳ないが例えば小学校の先生とか,教育に関わる人にぜひ読んで欲しい本です。
5月には「カッコーの娘たち」を出すらしい。朝日ソノラマよくやった。いっそこの調子で樹村みのり全作品文庫化しましょう。どうせ小学館も講談社も潮出版社もやる気ないでしょう多分。売れようが売れまいがこれは絶対後々評価される仕事だと思いますよ。頑張って下さい朝日ソノラマ様。応援します。
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2006/04/21
TITLE:「 大聖堂(上・中・下) 」
![]() | 大聖堂 (上) ケン・フォレット (2005/12/17) ソフトバンク クリエイティブ この商品の詳細を見る |
こんなに面白い小説,普通の本好きはきっと新潮文庫で読んでるんだろうなぁ。今頃読んであまりの面白さにびっくりするってのもいい年をして恥ずかしい図である。新潮版は1991年だよ?15年も経って版元変わってから面白さに気づくか。新潮さんごめんなさい。
普通は1冊の平均およそ600ページ,それがご丁寧にも上中下とある大著と来れば,読むのちょっとためらいますよね?ところが,これがもう息もつかせぬ展開で,抜群のリーダビリティ,寝食を忘れて読みふけること間違いなしです。数十人に及ぶ登場人物たちが皆主人公といってもいいくらいのキャラで,誰に感情移入して読んでも大丈夫。度重なる理不尽な仕打ちにはこの世に神も仏もないのかと憤怒にもだえたり,思いがけぬ幸福な展開に良かったね良かったね我が事のように喜び 気がつけば頬が熱いもので濡れてたり。そんな幸福な物語体験って,本好きな人なら一度や二度はあると思いますが,本書も同様の体験を保証します。
舞台は中世イングランド,現代の我々には文字通り異文化といえる時代背景ですが,繰り広げられるドラマには何ら違和感はありません。唯一,大聖堂の詳しい建築技法についての描写がやや退屈かも。翻訳も素人に少しでも分かり易く,と苦労されたと思いますが,その辺りは私テキトーに飛ばし読みしました。
アマゾンなら新潮版の中古がほとんど送料だけで買えます。SB(ソフトバンク)文庫なら新版が今書店に並んでる。上巻895円,中巻890円,下巻900円だ。絶対安いって。ホントに後悔させません。今頃読んだ罪滅ぼしに,せめて一人でも多くの未読の方たちに,本書の面白さを伝えるのが,私の使命かと勝手に力入ってます(笑)。
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2006/04/21
TITLE:「 MOTHER3 」
| MOTHER3 GAMEBOY ADVANCE (2006/04/20) 任天堂 この商品の詳細を見る |
昨日アマゾンから届いたばかりで,まだやってないゲームをレビューできるわけないんだけど,これからまたMOTHERの世界に浸れる喜びを書いておきます。
あまり時間もないし,特にMOTHERはさくさくイベントを消化するより,ひとつひとつのイベントをじっくり楽しみたいタイプのゲームなので,終るのは1ヶ月先か半年先か1年先か分からないですが。全国にまたMOTHERの新作がやれる喜びにふるえてる人が,一体何人ぐらいいるんでしょうね。
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2006/04/19
TITLE:「 The Suzuki Preservation Society−Live at BOXX 」
![]() | The Suzuki Preservation Society−Live at BOXX SUZUKI (2006/04/12) インディペンデントレーベル この商品の詳細を見る |
先にDVDで出た2005年10月2日SHIBUYA-BOXXにて行われたライブの音盤。既にDVD観た人は,(もちろんライブに行った人も,て言ってもFC限定100人だけのライブだったらしいけど)もう既に雰囲気は分かってるわけだが,いやーここまで世間に背中向けたみたいなライブも最近なかなかないですよね。
ちなみにこのThe SUZUKI,ご存知ない人のために簡単に説明すると,ムーンライダーズというバンドのヴォーカルである鈴木慶一氏とベースの鈴木博文氏という実の兄弟同士が組んだ,何と言うかバンド内ユニットである。え?ムーンライダーズを知らない?あのー,今や日本最古参のバンドですが,・・・そうですか知りませんか・・・。今年結成30周年なんですけど。ホントに知らない?え!?アマゾンにリンクはってもジャケ写すらない?
まぁ,20周年の「Bizarre Music For You」辺りを最後に,本人たちに積極的に売る意思があるとは思えないアルバムが続いてるからなぁ。The SUZUKIにしたって,こんな凝ったセットで100人限定のライブとか演ってて,採算合うのか余計な心配してしまうもんなぁ。ということでなかなか万人にオススメできないのが辛いが,クオリティは充分保証しますよ。
それにしても慶一氏の声が年々苦しくなっている気がするが,博文氏の声は相変わらず若々しいな。
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2006/04/17
TITLE:「 トゥルーデおばさん 」
![]() | トゥルーデおばさん 諸星 大二郎 (2006/02/23) 朝日ソノラマ この商品の詳細を見る |
何年か前に「本当は怖いグリム童話」みたいな関連の本が流行った。個人的に当時は何の関心も持てなかったのだが,テリー・ギリアムの「ブラザーズ・グリム」とかこの本とか,才能ある人たちはそこに何らかの創作意欲を刺激するモノを見出していたんだろうな。まあ「ブラザーズ・グリム」はたいした映画じゃなかったけど。
さて,諸星大二郎と言えばデビューからずっと熱心な読者だったわけでは正直ないが,時々思い出したように読んではいた。特に最近短編集や「栞と紙魚子」「妖怪ハンター」シリーズが文庫化され,改めて読んでこの作家の独特なタッチや,題材に対する視線ってデビュー以来ずっと変わっていないのだという思いを新たにしたものである。とにかく無邪気に奇妙な話が好きなんだろうな。風刺とか警鐘とか,どうしてもそっちにいきがちなテーマが多いが,異様な設定を作者も登場人物たちも楽しんでるふうであるのが最大の魅力なのだろうと思う。
今回も諸星流グリム童話ということで,何だか知ってるような知らないような話が続くのだが,とにかく設定が異様というか不気味なのに,登場人物たちに深刻さがないから,そこはかとないユーモアが漂う。怖くない。面白い。これって氏の画の魅力も大きいだろう。上手いのか下手なのか,これもデビュー以来ほとんど変わってない,諸星大二郎の画としか言いようがないタッチ。
800円は絶対に安いので,諸星大二郎を知らない人はぜひ体験して下さい。面白かったら「栞と紙魚子」もぜひ。次は「妖怪ハンター」や短編集へ進んで,「諸怪志異」「西遊妖猿伝」を手にし始めたら もう立派なマニアです。正常な社会復帰は困難かも。
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2006/04/14
TITLE:「 赤いスイートピー 」
![]() | 赤いスイートピー 松田 聖子 (2005/04/28) 講談社 この商品の詳細を見る |
おそらく今の若い人びとにとっては,松田聖子っていい歳してカワイコぶってるキモいおばさん,というくらいの認識しかないのかもしれないなぁと独り遠い目でしばし考え込む,そんな写真集である。だってこの写真集の聖子ちゃんは,ひょっとすると全盛期よりカワイイよ。そう思うのはおれだけか?・・・或いはおれがそれだけ歳を取ったということなのか。
今から20年以上昔,クラスの男子は硬派も軟派も不良も優等生も松田聖子には一目置くという時代が確かにあったのだ。松本隆を黒幕としてはっぴいえんど人脈を歌謡曲の世界に引っ張り出し,それまでアイドルなんてとバカにしてた連中も,そもそも歌謡曲に興味を示さなかった輩まで,松田聖子のアルバムだけは聴くという時代が,そんな時代があったんだよ。あったよね?
「Pineapple
松田聖子は若さの秘訣について聞かれると,必ず「特に何もしてないんですよ〜」と答えるが,40を過ぎてあの肌やスレンダーな体を維持するためには,相当の努力をしているはず。しかし松田聖子はアイドルなのだ。水面下の必死の姿を見てしまったら,冷たい一般人は,もちろん移り気なファンもコアなファンも,シラけてしまうだろう。だから松田聖子は今でも20歳の頃と同じような衣装を着て,同じように屈託なく笑ってみせる。アイドルとして死ぬ覚悟なのだ彼女は。
それなら例え100歳になっても松田聖子は松田聖子でいて欲しい。例えモノノケと言われても。生きている限りおれは応援するよ。
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2006/04/13
TITLE:「 ミヨリの森 」
![]() | ミヨリの森 小田 ひで次 (2004/01) 秋田書店 この商品の詳細を見る |
おそらく宮崎駿的な文脈で語られることの多い本だろうと思うけど,このマンガの最大の魅力は,登場人物たちのキャラが立ちまくってるということだと思うのね。ミヨリの転校初日に当然ついていくものだと思って準備してたら暗にミヨリに拒否られるおばあちゃん。早くミヨリに見せたくて部屋に搬入する前にベッド組み立てちゃうおじいちゃん。緊張のあまり転校してきたミヨリに歓迎の言葉を言えずおもらしする直子。みんなシャイなんですよ。そう言えば日本人って世界でいちばんシャイな民族じゃなかったっけ?
また登場する森の精霊たちがその存在ゆえかみんなシャイで控えめ。それで,ダム建設で森がなくなってしまうのを防ぐために,それぞれの精霊たちがどんな活躍をするかとワクワクして読んでたら,浮気して駆け落ちしちゃったお母さんとか,その浮気相手の変質者まがいの塾の先生とか,お話は妙に現代風というかシャイが美徳じゃない妙にリアルな方にいっちゃって,どうも宮崎駿的な温かい(ぬるい?)幸福感を感じさせてくれないんだよなー。現実から切り離されたファンタジーは無力だって言う方が逆に大人気ないような気もするんだけど。後半登場する風の精霊なんて,ホントにイヌワシ見つけてくれんのか?って すごく期待させるのに,終っちゃうもんなー。続編ってないのかな。ものすごく続きが読みたいです。
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2006/04/13
TITLE:「 Blue Moon Blue 」
![]() | BLUE MOON BLUE 高橋幸宏 (2006/03/15) 東芝EMI この商品の詳細を見る |
昔,と言っても2000年の頃だが,細野さんがTin Panやった時に,失礼ながら,あらーちょっとズレてるんじゃないかな細野さんまさかボケたのか?とちらっと思ってしまった。その後幸宏氏とふたたび組んでSketch Show始めた時も,1作目は微妙にYMOをちょっと引きずってるような印象もあったのだが,2作目「LOOP HOLE」は会心のエレクトロニカでこれなら御大二人が組む意義もあるってもんだと安心したものだ。
そして満を持して登場の幸宏氏のソロ。何とソロとしては「The Dearest Fool
高橋幸宏なんて大御所すぎてと敬遠する若い人は,聴かなくてもよろしい。昔テクノに胸を熱くした(ことを忘れている)お父さんたちにぜひ聴いて欲しいです。細野さんもぜひ頑張って下さい。キヨシローや坂本冬美と,幸せハッピ〜とか言ってる場合じゃないんじゃないの?
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2006/04/12
TITLE:「 映画検定公式テキストブック 」
![]() | 映画検定公式テキストブック キネマ旬報映画総合研究所 (2006/03) キネマ旬報社 この商品の詳細を見る |
HP見たら黒井和男氏(角川ヘラルド映画代表取締役社長/元キネ旬社長)が,映画の仕事をしたいと言う若者と話をしたら小津も溝口も知らないから呆れるみたいなことを書いてたけど,確かに今の自称映画好きの人たちと話をすると,どうかするとクロサワ(明も清も)も知らなかったりして,ひぇーって思わされることあるもんなぁ。
この本の「見るべき映画」とか「知るべき俳優」(知るべきって・・・)とかの選考に異論もあるが,まぁこういうのは万人を満足させるわけがないので仕方ないとしても,映画賞の歴史やらキネ旬ベストテンの歴史やら,マニアは飽きませんよ。しかし映画検定って受かったら受かったで単にオタク扱いされるだけなんじゃ・・・という一抹の不安もある。
問題は受検する場所だよ。九州は福岡会場しかないじゃん!今時何で全国5会場なの?まだ正式な会場はわからないみたいだけどさ。受検料払っておまけに交通費払って受検しに行くべきか,マニアさんたち思案のしどころですねぇ・・・。6月か。悩むなぁ・・・。
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